東京大学とソフトバンク（Axross Recipe）で開催したFY22データハッカソンの上位入賞者を、ソフトバンクの投資先であるFindability Sciences 社のAI開発拠点のあるインド・Aurangabadへ招待する、グローバルインターンシッププログラムを行いました。東京大学からは、情報工学、理工学部、物理学、経済学など、様々なバックグラウンドの学部・修士課程の学生が8名参加しました。

Findability Sciences社は、エンタープライズ AI、ビッグデータ、コグニティブ コンピューティングのソリューション開発・提供を行っている、US（ボストン）・インド、日本に拠点を置くグローバルAIカンパニーです。Findability Sciences社は、2023年米フォーチュン誌が「アメリカで最も革新的な企業」に選出、 300社のうち総合で70位、「イノベーションの文化とプロセス」部門で8位を受賞しました。

Findability Sciencesのインド拠点 AurangabadはAI開発の拠点です。現地では、機械学習のアルゴリズムから、GenAIの基礎やプロンプトエンジニアリング、AI倫理まで、現地社員によるレクチャーを通じて、AI・データサイエンスが実際のビジネス現場でどのように活用されているか、GenAIの登場でどのようにビジネスチャンスが生まれたかの講義を受けました。

また、Findability Sciences社が提供するAIソリューション（Time-Seriese, Nural Language Processing, Image Processing)のデモを行い、実際に手を動かしながらトレーニングを受け、現地の開発者との意見交換、ユースケースの確認を行いました。シリコンバレーのテック企業から特別ゲストも登場し、テック業界をリードする最前線のビジネス事情について、多くの刺激をいただきました。

東京大学の学生からは、常時、多くの質問・様々な視点からのアイデアが飛び交い、インタラクティブなセッションとなりました。学びは双方向であることを体現できました。

最終日には、Findability Sciences Japanに対する、AIソリューションを活用した国内でのビジネス企画立案をテーマにプレゼンテーションを行いました。学生は3つのチームに分かれて議論の上、「AIを使った農業最適化システム」、「カスタマーサポートの対話生成・自動化システム」、「AIを使った従業員のトレーニングシステム」についてそれぞれ企画提案を行いました。約2日間の短い準備期間に関わらず、Findability Sciencesの現状課題やプロダクト特性を活かした、具体的なシステム設計や競合比較、Go To Market戦略等が盛り込まれており、現地の社員からも質問・コメントを多くいただきました。

マハーラーシュトラ工科大学（MIT）を訪問し、現地のデータサイエンス・機械学習エンジニア、起業家を目指す学生と交流したり、Findability Sciences主催の現地のGenAI ハッカソン入賞者と情報交換しました。参加学生の約半数が、スタートアップの事業を行う、またはスタートアップに興味を持っており、インドでのハングリー精神、貪欲な姿勢に刺激を受けました。

また、AI・IoTを使った農業制御システムや研究ラボなど大学構内の施設を案内いただきました。巨大かつ成長著しいインド国内のマーケットだけでなく、グローバルを視野に入れたシステム開発、そして資材のリサイクル（ESG/SDGs）意識の高さ・徹底ぶりに感銘を受けました。

Findability Sciencesの社員の方に引率いただき、インターンシップの合間の時間には、世界遺産エローラ洞窟遺跡のツアーや、クリケット体験、モールでのショッピングなど、インドの歴史・文化にも触れることができました。そして、現地の社員、学生との交流を通じて、彼らと文化・価値観を共有し、インドという国の懐の深さ、魅力を大いに体験することができました。

無事5日間のインターンシップを終えることができ、最終日のプレゼンテーション後には、Findability Sciencesの社員、ゲストを含め、盛大なThank you パーティーを開催いただきました。学生もインドの伝統衣装（クルタ・サリー）を着て参加し、伝統ダンスを楽しみました。

G20が開催される最中でのインドで、世界のAI・テック業界の最前線を学ぶと共に、インドの文化・歴史・経済に肌で触れる、貴重なプログラムになりました。インド現地で本プログラムを支えてくれた人々の温かい歓迎、献身的なサポートのおかげで、双方期待を上回る成果を挙げられたと思います。

本プログラムに協力いただいたFindability Sciences社、東京大学、マハーラーシュトラ工科大学（MIT）の皆さまに感謝申し上げます。Axross Recipeは、次世代のグローバルAI人材育成、AIの未来を力強く支えるテックリーダーの育成を目的に、このような取り組みを各方面で継続的に実施できればと考えています。

本プログラムは、東京大学とソフトバンクの産学連携プログラム（UGIP）の一環として実施したものです。

■ 東京大学グローバル・インターンシップ・プログラム UTokyo Global Internship Program

■ ソフトバンク、東京大学と共同で次世代AI人材育成を目的とした教育プログラムを実施

東京大学とFindability Sciencesとインドでのグローバルインターンシッププログラムを共催しました🌎